自身初の開幕ローテーション入りに向け、阪神秋山拓巳投手(25)がまた快投を演じた。

 ロッテ戦に先発し、5回2安打1失点(自責点0)。気温が上がらず、浜風が強く吹く厳しいコンディション。「第一に結果を出して、イニングの先頭を切ることを目標にしました」。悪条件をものともせず、制球力を武器に打たせて取る投球。この日の最終イニングとなった実戦15イニング目に初失点を喫したが、失策絡みで自責点は0。金本監督も「(開幕ローテに)近づいたように感じる」と語る好投だ。

 ライバル岩田、青柳、横山、ドラフト2位小野を抑え、先発5、6番手争いの先頭を走り続けている。香田投手コーチに「自信めいたものを感じる。よっぽどのことがない限り、開幕5、6番手になると思う」と言わしめるほどの存在感だ。

 岩田が7日ヤクルト戦で5回1失点。青柳が今日9日に登板予定など、もちろんライバルもアピールに必死。秋山は「当然意識した中でしっかり勝負をして、それなりの結果を残したい」と話し、さらに言葉を続けた。

 「毎年、大事なところで負けている。今年こそは1年間投げ切るという気持ちで頑張りたい。まだまだローテ争いは続くので、向上心を持って取り組みたい」

 1年目に4勝を挙げたが、その後の6年間で2勝。今年こそ、の思いを実現してみせる。【山川智之】