右足首痛で調整が遅れている日本ハム大谷翔平投手(22)が、野手での開幕1軍入りへ、節目のステップを踏む。今日11日、イースタン教育リーグ楽天戦(鎌ケ谷)で、昨年11月の侍ジャパン強化試合以来の実戦に臨む。「3番DH」で3打席をメドに打席に立つ予定で、課題は「全体的にゲームに入った中で、どう動けるか」。約4カ月ぶりの実戦で「とにかく確認することが出来れば」と、右足首の状態を含め現状を把握する。

 東北県人の魂を、心の奥底で燃やす。復帰戦は、何かに導かれるように「3・11」となった。東日本大震災から丸6年。実戦復帰のタイミングを見極めてきた栗山監督は、岩手・奥州市出身の大谷にとって特別な日になると位置づけた。当人は「確認することだけしたい。こじつけるものではない」と平常心を強調も「勇気づけようと思ってやっていない。個人、個人に感じるものはあるかもしれない。それは、それでうれしい」と、素直な思いも明かした。

 10日は2軍施設の千葉・鎌ケ谷で、全体練習に参加した。フリー打撃ではマシン相手に25振、柵越え2本。ベースランニングとキャッチボールも消化した。患部などに問題がなければ、明日12日の教育リーグ・ロッテ戦(鎌ケ谷)にも出場予定。「(震災)当時は高校生だった。個人的には(6年は)早いんじゃないかな」。忘れられない記憶を胸に、再出発の打席に立つ。【田中彩友美】