中日が足攻めを決めながら、逆転負けした。6回1死一、三塁で、三塁走者が大砲アレックス・ゲレーロ内野手(30=ドジャース)ながらスクイズに成功。7回にもスクイズで追加点を挙げた。しかし8、9回にエルビス・アラウホ投手(25=フィリーズ)と佐藤が8失点。森監督は「(スクイズを)やるんだというところで一発で成功させたのは良かった。でも逆転されたら意味がない」と厳しい表情だった。見事な得点劇も、水の泡になってしまった。

 それでも、同リーグで戦う阪神相手に変化を見せつけた。指揮官は「外国人でも走らせる。そういう練習はしてきた。阪神にも走らせるということは見せられたし、チームにもやるぞということは見せられた」と収穫を強調した。この日は3番に座った石岡が「練習もしっかりやってきたし、頭にも入っていた」と“プロ初”のスクイズを7回に成功させた。

 スクイズ以外にも2盗塁を記録。春季キャンプでは「走塁改革」を掲げ、練習や実戦から注力してきた。得点力不足で最下位に沈んだ昨年からの浮上のため、シーズンでも足で1点をもぎ取っていくつもりだ。開幕まで2週間を切った。改革は実を結びつつある。【宮崎えり子】