阪神金本監督は主軸勢の一気復調に期待をかけた。オリックス戦は3番糸井、4番福留、5番原口の3人で計12打数無安打。福留はオープン戦打率0割8分だ。指揮官は「心配やわね。クリーンアップがああなると、こういう点を取れない展開になる」と苦笑い。輝かしい実績を誇るベテラン勢に厚い信頼を寄せつつも、開幕に向けて「(上がり目を見せて)臨みたいよね」と力を込めた。

 打線はオリックス左腕コークと初対戦。開幕広島戦で対決するジョンソンを仮想し、なんとか1点をもぎ取った。6回終了時点で1安打無得点。1点を追う7回、先頭8番梅野の中前打から代打俊介が犠打を決める。1番高山の二ゴロで2死三塁とし、2番上本が中前適時打を決めた。

 スライダーやチェンジアップを軸とした持ち球もジョンソンと似ており、指揮官は「まあ、それもなきにしもあらず」と仮想ジョンソンを否定しなかった。「いい投手が来ると、少ないチャンスをどれだけ生かすかになってくる」と話し、ワンチャンスをモノにした場面については及第点を与えた。

 これでオープン戦は10勝5敗2分けとなり、セ・リーグチーム最高順位が確定。泥臭く得点する形はできつつある。あとはクリーンアップを担う男たちの本調子待ちだ。