プロ初勝利を挙げたDeNA浜口が、安定の投球で母を安心させる。前日9日の中日戦で待望のプロ入り初白星を手にしたドラ1ルーキー。敵地に父と兄が観戦に駆け付けた前で、6回1/3を1失点(自責0)と好投したが、母の姿はなかった。「母親はまだ見られないんです。見ていたら胃が痛くなるみたいで…。だから安心して見せられるようにしたい」と、母が心配する必要のない、安定感を次なる目標に掲げた。

 一晩で100件以上の祝福メールを受けて、喜びをかみしめた。同時に「我慢して我慢してやっていれば結果が変わることが分かったし、その怖さも感じた」。プロでの勝敗に天と地ほどの差を実感。投球術の進歩とともに精神面でもタフになれば、自然と安定感も身に付いていく。初勝利こそ楽天高梨、ロッテ佐々木、広島加藤に後れを取ったが「ルーキーの成績はひそかにチェックしている。1年終わったときに僕が彼らに勝っていればいい」と白星を積み重ねていく。【栗田成芳】