痛いの、痛いの、飛んでいけ~! 連勝が3でストップしたソフトバンクの救いは、死球禍の柳田悠岐外野手(28)が放った1発だった。1回、西武の左腕佐野の抜けたボールを避けきれず、左腕に死球を受けてもん絶。1度はベンチに下がって治療を受けながら、プレーを続行した。

 3回に犠飛、5回には右前打。見せ場は7回だ。牧田の外角直球を左中間スタンド最深部まで運ぶ130メートルの特大6号ソロ。牧田から通算4本目となる1発で「タイミングをとっていいスイングができた。いい投手から打てたので、少しは自信にしてやっていきたい」と、前を向いた。

 一昨年のトリプルスリーを達成以降、今年も厳しい内角攻めが続く。4月28日にはオリックス西から左膝裏に死球を受け、2試合を欠場。その後、調子を落とした。だが、打率はようやく2割7分1厘まで回復。打てない打席でもリーグ2位の31四球を選び、出塁率も同6位と、相手から嫌がられる打者であり続けている。

 死球が当たったのは幸いにも左腕の筋肉の部分。柳田は「痛いけど、骨ではなかったので最悪の事態は免れた」と胸をなで下ろした。工藤監督も「どうやって当たったらあそこに当たるのか、僕もビックリしたが、大事にならなくてよかった」と痛みに耐えて結果を残した柳田をたたえた。

 首位楽天とのゲーム差は再び3に広がったが、ムードは決して暗くない。柳田は「明日しっかり勝ち越して帰れるように頑張りたい」と、元気にリベンジを誓った。【福岡吉央】