日本シリーズを前にオリックス宮城大弥投手(20)が球団から認められた。

大阪市内の選手寮「青濤館」で宮城の部屋を「1軍部屋」へ格上げするプランがあることが14日、判明した。

20年の入団時から寮3階の一室で生活。間取りは8畳のクローゼット付きで、野球に打ち込むには支障のない広さではある。ただ、4階には16畳の“スイートルーム”が5室あり、そこへのアップグレードを検討。球団関係者によれば「野球で成績を残して、日頃から寮内で規則正しい生活をしている選手が球団に推薦されるシステム」だという。退寮する選手もいることから、今オフは宮城ら数選手が推薦されるもよう。広さが倍の空間なら快適度も増し、3年目の来季にプラスに働きそうだ。

今季は開幕から先発ローテを守って、エース山本に次ぐ13勝、防御率2・51と躍進。25年ぶりのリーグ優勝に導いた。CSファイナルステージは第4戦の先発を任され、勢いに乗るチームが第3戦で突破を決めて出番はなかった。当日は翌日に備えて一足先に球団寮に戻っており、歓喜の輪に加われなかった。今度こそ胴上げに参加し、日本一とともに大部屋への引っ越しをつかみ取る。

◆青濤館(せいとうかん) 初代の青濤館は91年にグリーンスタジアム神戸(ほっともっと神戸)近くに室内練習場付きで建てられた。92年に入団したイチローが生活した406号室は退寮後も「鈴木一朗」のネームプレートが掲げられ、空室だった。施設の老朽化などから、17年に大阪・舞洲へ移転。4階建てで室内練習場とウエートトレーニング室、オセアンバファローズスタジアム舞洲と隣接し、24時間練習が可能。3、4階が選手の部屋で、4階の5室は16畳ほどの「1軍部屋」に設定されている。