<オープン戦:ソフトバンク5-0阪神>◇3日◇福岡ヤフードーム

 守護神が上々の試運転を、地元・福岡のファンの前で飾った。ソフトバンク馬原孝浩投手(26)が、オープン戦に初登板。最終9回をいつものように、きっちり3人で片付けた。「今日は、今の体の調子でどれだけの球が投げられるかを確認したかった。久々の緊張感の中で投げられましたよ」。2月の宮崎キャンプも通じて今季初の実戦登板となったが、わずか11球と貫録の投球内容だった。

 直球の最速は、シーズン中とほぼ変わらない148キロを計測。落差の大きなフォークボールも交え、打者に自分のスイングをさせなかった。さらに、昨秋の宮崎キャンプから習得に乗り出した「緩めのスライダー」も2球試投。“実験台”となった狩野は、初球の129キロ球にハーフスイングを喫するなど、新たな武器となりそうな印象を植え付けた。ただ、当の本人は「まだまだですね。今日は相手の頭になかったから振ってくれたんだと思う。これからの試合でもっと試していかないといけない」と気を引き締め直した。

 全幅の信頼を寄せる馬原のオープン戦初登板に、杉本投手コーチは「今日は腕も振れてたし、よかったよ。ようやく人並みに投げられるところまで来たかな。(緩いスライダーも)いいね。あれは使えるよ」と目尻を下げて喜んだ。今後は6日横浜戦、8日広島戦(いずれも福岡ヤフードーム)に登板させる予定で、関東遠征が始まる12日以降に連投調整を取り入れる方針だ。【石田泰隆】

 ソフトバンク杉本投手コーチ(継投で8回5安打無失点と好投した外国人投手2人に)「スタンドリッジはストライクが先行していたし、ホールトンも2回目の登板で落ち着いて投げていた。外国人は競争意識が高いので、いい傾向だね」