<中日1-5オリックス>29日◇ナゴヤドーム

 オリックスの助っ人トリオが「大石丸」の初連勝を演出した。まずはローズだ。初回に先制適時打を放つと、3回には外角直球を左中間へ13号3ラン。「いい感じだったね。調子がいい悪いじゃなく、1試合ずつ戦っていくだけだよ」と振り返る。カブレラも前夜に続く適時打に「センター返しを心がけていたし、いいところに飛んでくれたね」とご機嫌だ。

 土俵際のメジャー84勝右腕もいる。来日後、3連敗のオルティズが耐えた。低めを付き、5回1失点での初勝利。「待ち望んでいたしハッピーだ。コントロールよく投げられた」。4、5回と無失点ながら球が浮き始めていることを首脳陣は見逃さなかった。オルティズとチームのための、早期降板だった。

 大石監督代行も指揮官として初の連勝に「点差があってもドキドキします。中継ぎがよく投げてくれた」と喜んだ。初回は一走のカブレラがローズの二塁打で生還し「よく走ってくれた。『代えてくれ』と冗談言いますけど」と笑う。中4日を望んだオルティズの意見も却下。大石丸は笑顔の裏に厳しさを持つ。最下位に低迷したチームが、昨季日本一の中日を撃破する集団となった。【今井貴久】