<オープン戦:阪神3-5オリックス>◇2月28日◇高知・安芸

 阪神真弓明信監督(55)がオープン戦の黒星発進に、猛烈ゲキを飛ばした。オープン戦初戦でオリックスに逆転負けを喫すると、試合後の円陣に加わる。一塁ベンチで行われる恒例の反省会だが、ここでナインにゲキを飛ばした。「5点取られても、はね返す雰囲気を出していこう。はね返すチームづくりをやっていこう!」。逆転された4回以降、途中出場の若手が意地を見せることなく、局面を打開できなかった。この姿勢に物足りなさを覚え、反発力を要求した。

 結果よりも内容が重視される時期だが、戦いである以上は負けていいはずがない。「全部勝つつもりでやる」と全勝宣言したが、これで練習試合を含め、対外試合は3連敗。遠い白星に、指揮官は自嘲(じちょう)気味に言った。「まだ2勝しかしてないわ、紅白戦で…。勝たなアカンな」とつぶやいた。

 ナインに求めた反発力を、自ら手本で示した。7回表に3番手の阿部が四球を出すと、三塁側スタンドからファンのヤジが飛んだ。「真弓!

 しっかりせえ!」。これに即座に反応した。「コラッ!」。言葉にならない叫び声で、怒った。言われっぱなしは許さない。早くも見せた怒りの表情。ダンディーなイメージが一変し、「闘将」への変身を予感させた。

 開幕戦の白星は手にできなかったが、実を結ぶ日が来ることを指揮官は信じている。【田口真一郎】

 [2009年3月1日9時11分

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