<広島0-4阪神>◇24日◇マツダスタジアム
魂のこもった、阪神能見篤史投手(29)の149球だった。ウイニングボールが二塁手バルディリスのグラブに収まると、ようやく笑みが広がった。「(前回完封は)京セラというのは覚えているんですが、いつ以来ですかねえ」。無理もない。自身2度目の完封勝利は、07年8月18日の広島戦(京セラドーム大阪)以来、実に615日ぶりだった。
耐えた。7回までは、毎回、広島打線に安打を許した。そのうち5度も得点圏に走者を背負ったが「毎回のように走者を出してしまい、攻撃のリズムを作れなかった。だから頑張って、0点に抑えようと思って投げました」と死に物狂いで本塁を死守。8、9回の残り2イニングを連続で3者凡退に退けたのは、せめてもの意地だった。
キレのある直球が、好投を支えた。最速は147キロ。左の本格派として、糸を引くような、打者の手元で伸び上がる直球は、スピードガン以上の威力を誇る。10奪三振。奪三振争いで、再びリーグトップに返り咲いた。
チーム18試合目にして、ようやく出た今季初完投、初完封に、真弓監督も「見事。走者を出しても粘り強い投球をしてくれた」と孝行息子をたたえた。29歳の遅咲き左腕が、チームを勢いづかせる白星をもたらした。【石田泰隆】
[2009年4月25日8時42分
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