クライマックスシリーズ(CS)進出が「緒方の花道」じゃ!
野手コーチを兼任する広島緒方孝市外野手(40)が1日、今季限りでの現役引退を表明した。今季のマツダスタジアム最終戦(10日巨人戦)で引退セレモニーが行われる予定だが、大逆転でのCS進出を決めれば、戦力として打席に立つ意欲を見せた。3位阪神と2・5ゲーム差。2日のヤクルト戦(神宮)が命運を左右する一戦になる。緒方もこの日から東京入りし、ナインとともに大一番に臨む。
「背番号9」の見納めはまだ先になる。今季限りでの現役引退を表明した緒方の引退セレモニーは10月10日に行われる予定。だが、CSを巡る戦いは終わっていない。広島駅構内でホットコーヒーを飲みながら、チームへの愛情を語った。
緒方
(CSには)チームの戦力として必要とされるのであればもちろん出たいし、そうなることが一番最高の形になると思う。残り試合が少ないなか、戻るときは体を万全にして戻りたかったが(まだ完全回復でない状態で)帯同することになった。チームに申し訳ない気持ちもある。正直、できることなら、10日の最終戦は引退試合ではなく、CSを決める試合になってほしいと思っている。オレの出番がなくてもいい。
プロ23年間の集大成を見せるときが来た。高橋慶彦(現ロッテ打撃コーチ)を夢見て始まったプロ生活。今季は右の代打の切り札としてプレーしたが、9月18日に腰痛のため戦線離脱していた。この日はチームに合流。CS進出を争う宿敵ヤクルトとの1戦からフィールドに舞い戻る。1軍再登録についてはブラウン監督と話し合ってからになるが、腰の状態が回復していれば、右の代打要員が手薄なことから復帰が濃厚だ。さらに、状態次第ではCSでの戦いにも加わる。
その一方で「10・10」引退試合の準備も早速始まった。記念グッズの製作に取り掛かったほか、バックスクリーンのビジョンに映す栄光の映像も用意。さらに、白地で「9」を入れた赤い応援ポスターを来場者に配布し、マツダスタジアムを真っ赤に染め上げる。来季は2軍コーチに転身し、将来の監督候補としての第一歩を踏み出すことになりそうだが、まずは労をねぎらい、盛大に送り出す。
佐賀・鳥栖高で平野国隆監督に人生を学び、プロ入り後は、俊足と強打で広島市民球場を沸かせた。その裏で苦しみもあった。右足首ねんざ、右ひざ手術、引退撤回…。波乱に満ちた野球人生も最終章に入った。そして引退。「感謝の気持ちで、いっぱいです」と言う。高校時代の恩師から授かった言葉もまた『感謝』だった。支えてくれた周囲への恩義をかみしめてユニホームを脱ぐ。逆転CS進出へ。最後は笑顔で終わりたい。【酒井俊作】
[2009年10月2日10時28分
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