コンディション不良でCSの登板を回避した日本ハム・ダルビッシュ有投手(23)が、日本シリーズ(31日開幕)へ進出した場合の復帰が厳しい見通しであることが23日、分かった。この日、今月5日以来となるブルペン入りをしたが、捕手を座らせた本格投球を再開しなかった。ダルビッシュも「普通です」と多くを語らず。調整ペースは依然、急激には上がらないままだった。無理をさせないチーム方針もあり、復帰メドは立っていない。

 小康状態を打開する光はまだ見えなかった。18日ぶりにブルペンへとこもったが、約30球で終了。傾斜を利用してのフォームバランスの確認などをしただけにとどめた。立ち会った吉井投手コーチが「リハビリのドリルの一環で行った」という軽度な立ち投げで、切り上げた。24日以降の体に起こる反応などから、回復の度合いをチェックするための意味合いが強い“試投”だった。

 9月20日オリックス戦で異常を訴えて以降、実戦からも遠ざかり、ブルペンに入ったのは2度だけ。要因である蓄積疲労は解消されつつあるが、日本シリーズまで1週間を切っても、平行線に近い状態が続いている。ダルビッシュも「それは、まあ…」と言葉を濁した。慎重に経過を観察している中垣チーフトレーナーは「通常でいけば、この先投げるのが難しいところまではきている」と現実的な見解を示した。

 [2009年10月24日9時45分

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