新球ワンシームが加わり、さらに投球にすごみが増した日本ハム・ダルビッシュ有投手(23)に、首脳陣から異例のお願い!?

 史上2人目となる開幕から3試合連続2ケタ奪三振を続けているエースに、島崎投手コーチから異例の“要望”が出た。「チームとしては球数を少なくして完投してくれないかなと。(2ケタ三振が続くと)どうしても意識してしまう部分もあると思いますし」。少ない球数で打者を打ち取る“エコ投球”を望んだ。

 シーズン終盤に故障し、約1カ月間戦線を離脱していた昨年も完投数は8。リリーフ陣を休ませる意味でも、ダルビッシュの存在は大きかった。今季は武田久の不調もあり、先発完投の重要性は増している。だが今季のダルビッシュは、奪三振が増えたことで球数も増加。3試合中2試合で140球を超えている。同投手コーチは「(救援投手は)同じ待機をするのでも、『今日はダルだから登板がないだろう』というのと、そうじゃないのでは精神的にも違う。疲れ方も変わってきます」とダルビッシュの完投が生み出す、勝利以外の相乗効果も期待した。

 持ち球にワンシームが加わったことと、スライダーなど変化球の精度が高いことで、他の投手と比べて空振りを取る確率が圧倒的に高い。また相手チームが「待球作戦」をたてていることも、球数が増えている要因の1つ。同投手コーチは「それは本人が1番よく分かっていると思う。まぁ、まずは勝ってくれるのが一番ですけどね」。レベルの高い投手だけに、求められる要求も高い。大黒柱は、大変だ…。

 

 【本間翼】

 [2010年4月6日10時15分

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