<日本ハム4-1西武>◇22日◇札幌ドーム

 スイスイスイ。日本ハム武田勝投手(32)が、1イニング平均10球にも満たない89球での無四球完投勝利をマークした。「200球くらい投げた感じですよ。西武打線は怖さとの戦いですから」と神経はすり減らしたが、抜群のテンポで2時間25分の試合を支配した。

 生命線の制球力は、この日もさえ渡った。最速131キロしか表示されない直球だが、変化球とのコンビネーションでストライクゾーンの隅々を突いた。「インコースに安定して投げられるようになって、幅が使えているのが大きいと思います」。失点は4回1死二、三塁で、フェルナンデスに許した左犠飛の1点のみ。7回1死一塁では、高山を遊ゴロ併殺打に仕留めてガッツポーズも飛び出した。

 7月8日のソフトバンク戦から6連勝。その間、44回1/3を投げ与四死球は1。捕手出身の梨田監督からも「キャッチャーは面白いんじゃないかと思う。(自分も)受けてみたい」と独特の表現で絶賛された。1勝4敗と大きく出遅れたが、自己最多11勝目となった。

 お立ち台では「結膜炎で隔離されている宮西のために頑張りました。自宅で静養している(高橋)信二の分まで頑張りました」と一丸を強調した。チームは首位西武に3連勝。再び5・5ゲーム差に迫った。【本間翼】

 [2010年8月23日11時0分

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