<広島1-10中日>◇14日◇マツダスタジアム
広島梵英心内野手(29)が盗塁王へ突進する。14日の中日戦では3回にチェンのけん制をかいくぐる形で今季38個目の盗塁を成功させた。2位石川(横浜)に4個差をつけ、大台の40盗塁も視界にとらえた。カープの盗塁王は97年緒方以来出ていない。13年ぶりの快挙へ向けて、梵がラストスパートに入った。
梵が、初タイトルに向けてラストスパートに入った。0-0の3回だ。2死から右前打で出塁。中日チェンのけん制におびき出される形になったが、思い切って二塁めがけ猛ダッシュ。一塁手ブランコが二塁送球をややもたついたこともあり、梵の足が先に二塁ベースに到達した。けん制死になるどころか、今季38個目の盗塁に変えた。
中日に大敗を喫したため、試合後の梵は「けん制につり出された?」と聞かれてうなずいただけだったが、2位石川(横浜)に4個差をつける大きな1盗塁だった。40個の大台も見えてきた。
広島の盗塁王は、97年の緒方孝市(現野手総合コーチ)以来出ていない。同コーチはこの日の盗塁について「あれはひっかかったんじゃない。わざとけん制させて走るという盗塁の仕方もあるんだ」と説明した。自身以来の盗塁王についても「ここまで来たらもちろんタイトルは狙わないとね。とってもらいたい」と話す。
これまで07年の20個が最高だった梵が今季、盗塁数を爆発的に伸ばしていることに、梵自身はかつてこう話している。「別に今までと変わったことはしていない」。サインでの制約が多かったブラウン前監督時代と違い、フリーで盗塁を試みられる野村監督体制が梵の潜在能力を活性化させた。「盗塁はただ塁にいるだけで相手に考えさせることができる。うちは大量点を取れる打線じゃないから、そうやって工夫しないといけない。だからただ走るだけじゃないんです」とも話している。
CS進出の可能性がゼロになっても、チームのために走る。勝つために走る。それが、梵にとってチーム13年ぶりの盗塁王への道となる。【高垣誠】
[2010年9月15日10時56分
紙面から]ソーシャルブックマーク



