<広島0-3ヤクルト>◇23日◇マツダスタジアム
「200」まであと1人!
広島前田健太投手(22)の力投も実らなかった。ヤクルト戦(マツダ)に先発したが、4回、ホワイトセルに先制弾を浴びると、7回にも2失点。この日は8回3失点で降板し、今季7敗目(14勝)を喫した。それでも勝利数、防御率、奪三振数の「投手3冠」は堅守。投球回数も199回2/3に達し、シーズン前から掲げていた目標だった200イニング到達も目前だ。
タイトルに反映されないエースの「勲章」まであと1歩だ。敗戦の責任を一身に背負う前田健はゲームセットから3時間後、球場を引き揚げる際も厳しい表情を崩さなかった。「(ヤクルト先発)館山さんの投球を見て、あのホームラン1点で止めないといけない…。終盤に点を取られて悔しいです。勝たないといけない」。チームに黒星をつけた事実を重く受け止めた。
両チーム無得点で迎えた4回2死走者なし。カウント2-1から投じたカーブをホワイトセルにとらえられ、右翼席まで運ばれた。先制弾を許した後は粘ったが、7回2死一、二塁では耐え切れなかった。鬼崎に右前タイムリーを浴びるなど2失点。打線の援護もなく、7敗目を喫した。
この日は8イニングを投げ、昨季の投球回数(193イニング)を上回った。それだけではない。これで今季の投球回数は199回2/3を重ねる。09年のシーズン終了後、目標を問われると「チームの優勝。個人的には2ケタ勝利と200イニング投げることです」と公言していた。あと1死奪えば達成できるだけに、次回登板では「大台」突破は確実。広島では05年黒田(現ドジャース)が212回2/3を投げて以来、5年ぶりの到達だ。
タイトル争いでも、着実に前進する。この日は6三振を奪い、奪三振数も162個に増えた。2位の中日チェン(148個)らが追う展開だが、依然として優位に立つ。勝利数、防御率を含めて1位だが邪心はない。「いつも通り、勝つために投げるだけ。いまはいちいち(タイトルを争う)みんなのことをチェックしているわけじゃない」。最後の1球までフォア・ザ・チームの精神を体現する。
支えてくれた家族への思いも強い。この日は一塁側観客席で父治茂さん(46)と母幸代さん(46)が声援を送った。白星こそ届けられなかったが、全力を尽くした。前田健は言う。「だんだん長いイニング、球数が多いのも慣れてきた。あとちょっと。投げる試合は最後まで投げるつもりです」。若き背番号18がラストスパートに入った。【酒井俊作】
[2010年9月24日11時0分
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