逆転優勝に望みをつなぐべく、トラキラーが帰ってくる。巨人は27日、甲子園で全体練習。17日に2軍落ちした長野久義外野手(25)も合流した。28日に再登録されるが、原辰徳監督(52)は「近未来、先頭に立つ選手。こういう重要な、緊張した試合を経験させたい」と説明した。もちろん、貴重な戦力でもある。新人ながら、ここまで打率2割8分6厘、18本塁打、50打点。中でも、阪神戦は打率4割1分4厘と打ちまくっており、指揮官は「明日は戦力として考えています」と明言した。相性の良さを買われ、スタメン起用の可能性もある。

 負けられない戦いが続く。数字上、優勝の可能性はわずかながら残されている。残り6試合、1敗でもすればV逸決定というサバイバル戦。原監督は「本当に1戦1戦ですよ」。そんな厳しい状況での再昇格に、長野は気合をみなぎらせた。「ファームでの経験を出せるようにしたい。試合後も特打に付き合ってくれた岡崎2軍監督に恩返しができれば」と決意を口にした。同じく再昇格する東野は中継ぎ待機の予定。がむしゃらに白星を重ね、奇跡を起こす。【古川真弥】

 [2010年9月28日8時30分

 紙面から]ソーシャルブックマーク