<パCSファーストステージ:西武4-5ロッテ>◇第2戦◇10日◇西武ドーム
ロッテが2試合連続の延長戦を制し、2連勝でクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ進出を果たした。1点を追う9回に、里崎智也捕手(34)が起死回生の同点ソロを放ち、延長11回2死一、二塁から井口資仁内野手(35)が決勝の適時中前打を放った。
何かが起きるような予感を現実にしてみせた。ロッテ里崎が3-4の9回、値千金の同点弾を放った。西武長田秀一郎投手(30)の初球スライダーを完ぺきにとらえた。バットを豪快に放り投げる。打球は左翼席へ一直線。右手人さし指を突き上げ、ホームを踏むと両手でポンと手をたたいて喜んだ。この日も途中出場だったが、9日の打席から4打数連続安打。9日も9回に同点打を放ち「やばいです。きてますね。打てるところに来たから打っただけ」と土壇場で驚異的な集中力を見せた。
「長かった」とヒーローはささやいた。背筋痛が完治せず、シーズン中の復帰はかなわなかった。治らなかったらどうする、復帰できるのか不安に駆られながらも「ティーとマシンしかやってなかったけど(打撃の)形はしっかりできてよかった」と苦難を乗り越えた。ファンの力も借りた。復帰戦となった9日、大歓声に胸を打たれた。この日のお立ち台では「2カ月ぶりの1軍の試合で、ファンの声援がすごくていつも以上に力を発揮できました」と、涙をぐっとこらえたが声は震えていた。
06年のWBC日本代表の正捕手、08年の北京オリンピック代表など国際舞台で戦ってきた自信が、強い精神力を生んでいる。復帰していきなり大仕事をやってのけ、「経験が生きているんじゃないかな。(日本一になった)05年の時と比べて、あたふたせずにプレーできている。どんな場面でも同じ気持ちで試合に臨めている」と堂々と話した。07年のCSでも打率3割、3本塁打と大舞台での強さは健在だった。
同点ソロの直前8回の守備では本塁に突っ込んできた佐藤友亮(32)に、体を張ったブロックで追加点を許さなかった。その直後の打席で一振りでチームに流れを呼び込んだ。攻守で大黒柱ぶりを見せつけ「風が吹いてるかも。いや吹いてるとしかいいようがない」と笑った。9日の福浦和也内野手(34)に続き、ポストシーズン男が福岡でも大暴れだ。【斎藤庸裕】
[2010年10月11日9時8分
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