鬼に金棒、球児に大魔神の「秘技」!!
阪神藤川球児投手(31)が2日、宜野座キャンプを訪れた日米通算381セーブの佐々木主浩氏(43=日刊スポーツ評論家)と「フォーク談義」を行った。投手陣の大半を前にしたレクチャーで、藤川は積極的に質問した。時期こそ異なるが、同じリリーフエースとして一流の域に達した間柄。さらにスケールアップして、今季も絶対的守護神として君臨する。
サブグラウンド脇の小屋で藤川は首をかしげた。目の前では現役時代、大魔神の異名を取った佐々木氏が熱弁を振るっている。球の握り方、腕振りの角度、カウントを稼ぐフォークと決め球としてのフォークの違い…。約10分間のフォーク論を聞き、疑問がわいた。思わず「そんなこと、本に書いてないですよ!」と質問を投げかけた。
球界を代表するリリーフエースに上り詰めても、研究意欲は盛んだ。フォークを操る第一人者だった同氏の著書「魔球フォークボール」を人知れず熟読。自らも真剣勝負で用いる球種だけに、さらに精度を高めるべく、ヒントを探ろうとしていた。
この日の講義後、再びサブグラウンドに出て「大魔神流」のフォークに挑戦した。ストンと落としてみせるなど、意欲的に感覚をチェックしていた。
藤川
とても、ありがたいことです。参考になりました。尊敬する人ですし、生かしていきたい。あの中で話したことは僕の心の中にとどめておきたいと思います。感謝しています。
葛西スカウトが同氏と東北高の同期生だった縁もあって実現した対面。藤川にとってもブレーク前の理想像だった。05年、当時の岡田監督が大魔神佐々木に例えて、背番号を「92」から「22」に変更させた。その後、藤川は救援投手として台頭した。常に背中を追う存在だ。90年代に圧倒的力量を誇り、プロ野球歴代3位の252セーブを挙げた。自身は通算196セーブ。この日の教えについて詳細こそ明かさなかったが、大魔神に近づくためにも貴重な時間を過ごした。
同氏は「大切なのは開き直って投げること。あんな適当な球はない。どれだけ落ちるか分からない」と言う。その落差を操れれば、これほど頼もしい武器はない。「火の玉ストレート」を生かすためにも、精度の高い「大魔神」フォークの存在は欠かせない。佐々木氏の教えは虎の守護神にとって、まさに「鬼に金棒」になる。【酒井俊作】



