楽天の若手成長株で7年目の銀次内野手(23)、同じく7年目の枡田慎太郎内野手(24)、2年目の阿部俊人内野手(23)が、泥臭く奮闘している。キャンプ5日目の5日、全体練習終了後に鈴木康友内野守備走塁コーチ(52)のノックで特守を行った。

 銀次、枡田、阿部のユニホームは瞬く間に泥だらけだ。土の色に染まり「よごれ3兄弟」と呼ばれる若手トリオ。守備強化指定選手たちへ、キャンプならではの特訓だ。

 現状で遊撃は主将の松井稼頭央内野手(36)、三塁は岩村明憲内野手(32)、草野大輔内野手(35)らがレギュラー候補。昨季シーズン後半に1軍出場機会を得た銀次は「去年よりももっとうまくなりたいので」と貪欲だ。ルーキーイヤーに17試合に出場した阿部も「カズオさん(松井)をお手本にしています」と、見て盗んでいる。枡田は「周りから下手くそ下手くそと言われてるので、少しでもうまくなりたい。まずはしっかり捕ることを心掛けたい」と、汚名返上に意欲を燃やした。ベテラン勢の尻に火をつける勢いだ。

 チームの底上げには欠かせない存在の3人。鈴木コーチは「彼らのような若い選手がキャンプを盛り上げてほしい。若手が引っ張らないと」と、愛のむちを浴びせる。「よごれ3兄弟」が、泥だらけになるほど、楽天は強くなる。【斎藤庸裕】