楽天版フランコだ。新外国人のルイス・テレーロ外野手(31)が8日、フリー打撃で広角打法を見せつけた。61スイング中、柵越えは4本で、左方向に22本、中堅に19本、右方向に14本(ファウル6本)。昨季メキシカンリーグ38本塁打のパワーを持つが「シンプルに、大振りしないでコンパクトに打つことだね」と、ミート重視で打ち分けた。

 ロッテで2年間プレーしたフリオ・フランコ氏(53)にそっくりのフォームだ。バットの先端を揺らしながら投手側に向ける構え。打者は投手に対し、少し斜めに顔を向ける傾向があるが、テレーロは正面に向ける。田淵ヘッドコーチは「フランコね。フォームが似てるね。選球眼もいいし、パンチ力あるよ」と評し、大久保打撃コーチも「ポイントの幅が広い。だから打率が残せる。正面に顔を向けるのは打率が残せる打者に多い」と分析した。

 テレーロはフランコ氏と同じドミニカ共和国出身という共通点もある。フォームはマネていないというが、メジャー通算2586安打の母国のヒーローに「もちろん知ってるし、ずっと見てきたね。プロとしてすごい」と敬意を表した。「自分も周りに影響を与えられるようになりたい」。日本で活躍し、その名をとどろかせる。【斎藤庸裕】