今季初実戦となる11日の広島との練習試合後、報道陣に囲まれた日本ハム栗山英樹監督(50)から、驚きの言葉が飛び出した。「いきなり会見拒否って、やっぱりダメかな」。もちろん半分は冗談だが、勝負の世界に生きる者としての本音の部分が見え隠れした。監督人生は黒星発進。「悔しいです。それだけ。こんなに悔しいものなんだなって思った。この気持ちを忘れないようにしたい」と語尾に力を込めた。

 練習試合であろうが、勝敗にこだわると言い続けてきた。初采配のベンチでは立ったり座ったり、ウロウロしたり…。「じっとしていられない。考えることがいろいろある」。選手の力を生かすために、頭をフル回転させた。結果に結びつかなかったことが悔しかった。

 だが“栗山色”は確実に出ていた。3盗塁のほか、4回には一塁走者陽、打者中田でエンドランも成功させた。「(走者を)前に前に進めていかないと、なかなか点が取れない。勝つためにやっている」。内容には収穫が詰まっていた。