<オープン戦:巨人1-0阪神>◇19日◇沖縄セルラー那覇
左膝、右肘の故障から再起を目指す阪神城島健司捕手(35)が259日ぶりの実戦復帰を果たした。本来の捕手ではなく「5番一塁」での先発出場で、いきなり中前打も放ち、一ゴロにも飛びついた。
マスクも、レガーズもない。一塁線から眺める景色が新鮮だった。「5番、ファースト、城島」-。スタンドから歓声とともに拍手がわき起こった。259日ぶりの実戦を沖縄のファンは温かく迎えてくれた。
3回、巨人の4番阿部の打球が飛んできた。判断の難しいバウンドに体ごと前に突っ込んだ。ボールがミットに収まったのを確認すると自らベースを踏んだ。一塁での再出発へ、覚悟を示すようなプレーだった。右翼線付近のファウルフライも全力で追いかけた。泥だらけの背番号「2」に仲間から拍手が送られた。
「野球っていいですね。僕は捕手でありますけど、最後に目指すのはそこですけど…。自分が守れるというのを、仲間たちに覚えてもらいたい。18歳でプロに入ったような心境でやっています」
5回の第2打席、巨人西村の直球を中前にはじき返した。「この時期は打撃はどうでもいい。1球でも多く、投手の球を見られればそれでいい」。昨年5月29日、楽天戦(Kスタ宮城)以来の安打は意に介さなかったが、豪快なスイングも、ネックレスにキスをする儀式も城島は城島のままだった。
手術した左膝と右肘の状態が、捕手であることを許さない。こだわりを胸に秘め、別のポジションでグラウンドに立つことを選んだ。1つの椅子をめぐる強打者ブラゼルとの真っ向勝負。和田監督は「試合に出て、守りたいという気持ちが強い。きょうは自分からいきたいということだった」と見つめた。【鈴木忠平】



