ソフトボーイが満を持して1軍へ“お引っ越し”だ。日本ハムのドラフト7位ルーキー大嶋匠捕手(22=早大ソフトボール部)が20日、2軍キャンプ地の沖縄県国頭村から名護市内の1軍宿舎へ移動。今日21日から始まる春季キャンプ第5クールから、1軍に合流する。着実に実戦で結果を残してつかんだ1軍切符。キャンプ終盤の練習試合、そしてオープン戦を乗り切り、開幕1軍まで突っ走る。

 いよいよ、1軍に乗り込む日がやってきた。ソフトボールから転身、プロ野球界に飛び込んだ大嶋はこの日、やや緊張した面持ちで沖縄県名護市内にある1軍宿舎の扉をくぐった。「1軍でしっかり結果を残すのがプロ野球選手。これからだ、という気持ちが強くなりました」。真っ黒に焼けた肌。3~4キロ体重も落ち、がっしりとした筋肉質の“戦う体”へとなっていた。

 前日19日の紅白戦終了後、沖縄県国頭村にある2軍宿舎へ戻る前に、首脳陣から1軍行きを告げられた。荷造りを済ませ、同じくルーキーのドラフト5位森内(JR東日本東北)、2年目の斉藤とタクシーに乗り込み、慌ただしく1軍宿舎へ。第5クール初日となる今日21日から、1軍に合流する。

 入団当時こそ話題先行だったが、実戦で結果を残し、実力でチャンスをつかんだ。西武中村を手本に、柔らかなスイングから強い打球を飛ばす“おかわり打法”も定着しつつある。「漠然としていて言葉で表すのは難しいけど(手応えは)何点かある。イメージ通りの土台は出来つつあります」。自分なりの打撃フォームが見えてきた。

 キャンプ終盤は練習試合がびっしりと組まれている。「1日でも長くここにいたいし、1年を通していられたら一番いい。せっかくもらったチャンスなので、生かしたいと思います」。生き残りを懸けた勝負の第5クールが始まる。【中島宙恵】