<アジアSB:サムスン7-3オリックス>◇21日◇赤間

 もったいない!?

 実戦で当たりに当たっているオリックス李大浩(イ・デホ)内野手(29=韓国ロッテ)がシーズン開幕前のノーアーチを宣言した。「練習試合やオープン戦ではホームランは見られないと思って下さい。だってもったいないから」と出し惜しみを徹底する。韓国で2度の3冠王に輝き、9試合連続本塁打の世界記録保持者が「本当はヒットを打つのももったいないくらい」と、けちくさいことを言う。

 韓国サムスン戦に4番指名打者で出場した。相手投手の鄭寅■(ジョン・インウク=21)は昨年の対戦で3打席連続本塁打とカモにした右腕。結果は二塁打2本で宣言通り?

 柵越えはなかった。そこに、慎重で周到な準備がある。「今は1人でも多くの投手と対戦して、実戦に慣れていくのが大事」。18日阪神戦(宜野座)から練習試合全4戦に出場し、6打数4安打、三振ゼロの3四球。19日DeNA戦(宜野湾)から6打席連続出塁で沖縄4連戦を締めた。

 宮古島のフリー打撃で場外弾を放つなど注目されても方針を曲げない。元中日のサムスン落合英二投手コーチも「韓国にいたときと変わらない。必ず日本でも成功するはず。ぼくが見た中で最高の韓国の打者。日本投手の速い変化球に対応できれば必ず成績を残します」と太鼓判を押した。【堀まどか】※■は火ヘンにつくりは日の下に立