阪神榎田大樹投手(25)が3度目の実戦で初先発し、ほろ苦マウンドを終えた。28日に行われたDeNAとの練習試合(沖縄・宜野湾)で3回4失点。「先発なのに1点を気にして大事に行き過ぎた。もっと大胆に行かないと」と顔をしかめた。

 初回は強風の影響もあり、制球が定まらない。2死二塁から4番ラミレスに四球を与え、5番中村、7番後藤に適時二塁打を浴びた。初回だけで2四球2二塁打4失点。2回以降は6者連続で凡打を奪った。

 「先発をやりたい気持ちはあるけど、自分が決めることじゃない。この状態では開幕1軍は厳しい。先発でも中継ぎでも任されたところで開幕1軍に向けてアピールしていきたい」

 昨季は中継ぎで62試合に登板。今年も実戦2試合は救援登板し開幕から中継ぎ陣に組み込まれる方向だ。今回は有事に備えて先発テストを行った形。藪投手コーチは「テンポが良いから長い回を試したい気持ちはある。でもチーム事情がある。これからまた考えます」と説明。虎にとって最良の場所で職務を全うする。