出た~。オリックスの新大砲、李大浩(イ・デホ)内野手(29=韓国ロッテ)が予告通りの来日1号だ。8日、西武との練習試合の初回2死一塁、西武大石から左翼席へ豪快に打ち込んだ。前日(7日)に「本塁打も出るようになる」と予告したばかり。有言実行の1発で、実力をあらためてアピールした。

 打った瞬間に分かる1発だった。初回2死一塁。西武大石の初球スライダーが甘く入ったところを見逃さなかった。バットを一閃(いっせん)すると、打球は鋭い弾道を描いてレフトスタンドへ一直線。実戦32打席目で飛び出した待望の1発。無観客の練習試合だったが、敵にも味方にも強烈なインパクトを与えた来日初アーチだった。

 李大浩

 本塁打はあまり意識していなかった。失投だと思うし、それをうまく打てたということ。

 そう謙虚に振り返ったが、実は前日(7日)に予言していた。「逆方向に打つことを意識してきたが、開幕も近づいてきたし強い打球で長打を狙う。本塁打も出るようになる」-。

 体がうずいていたかのような有言実行の1打は、前日の居残り特打やこの日のフリー打撃で左方向へ引っ張る打球を増やし、調整ペースを上げてきたことを示す。この日も「これからは飛ばすことを練習して行きたい」と力強く話した。

 岡田監督も目尻を下げる。「こっちがビックリしたよ。いきなり打つからな。ほぼ全部分からない投手なのに、初球の変化球をな。まっすぐのタイミングで待っていて変化球が来ても、スパンと体が反応しよるんやろな」と感心しきりだった。

 李大浩は現在、神戸市内のマンションで1人暮らし。関係者によると、来日以来、韓国にいるシン・ヘジョン夫人と1月に生まれたばかりの長女イ・ヒョリンちゃんとは会っていない。キャンプ中は、練習が終わってバスに乗り込むとすぐに携帯電話を取り出し、電話越しにヒョリンちゃんに話しかけるのが日課だったという。家族は4月ごろにも来日する見込みだ。

 そんな娘思いの新米パパだが、開幕に向けぬかりはない。「日本の投手の研究はまだしていない。相手も調整段階だしね。これからだんだん実戦モードになるから、それに合わせていけば」と自信を見せる。9試合連続本塁打の世界記録を持つ大砲のエンジンがかかってきた。【高垣誠】