<オープン戦:ソフトバンク7-1巨人>◇9日◇福岡ヤフードーム
巨人杉内俊哉投手(31)が、ソフトバンク打線に「これでもか」と打ち込まれた。オープン戦2度目の先発が古巣のマウンドとなった左腕は、5回を投げ被安打8、7失点した。2回は4長打を集められ、この回だけで6点を献上。3回は新加入のウィリー・モー・ペーニャ外野手(30)に、左中間最深部へ本塁打された。「力んだ」と杉内。百戦錬磨の男も、昨季までの仲間と対し勝手が違った。
杉内が慣れ親しんだマウンドで苦汁をのまされた。プロ入りから10年間、主戦場にしてきた福岡ヤフードーム。「三塁ベンチから出て行くのは違和感がありました。ここで投げられたことは、うれしかったけど、7点は取られすぎですね」。ブーイングはなかったが相手打線への大歓声がこだまし、移籍後初の“凱旋(がいせん)登板”は苦いものとなった。
かつての戦友たちにめった打ちを食らった。2回、先頭の小久保に左翼フェンス直撃の二塁打を浴びると、次打者のペーニャには四球。松田に内角のスライダーを適時打され、あっさり先制点を許した。続く今宮は三ゴロに打ち取ったが、これを村田が本塁へ悪送球。無死一、三塁から高谷に右越え2点適時三塁打。長谷川には抜けたチェンジアップを右翼席に運ばれ、この回だけで大量6失点を喫した。
キャンプ中から保ってきた制球力とキレは影を潜めた。阿部の構えたミットに対し逆球を連発した。「抑えにいった球はファウルされて、つまらせようと思ったらライトに落とされた感じですね」。もちろん、杉内の球筋を熟知する古巣相手だったことも乱調に拍車をかけた。「力んだと言えば力んだ。久々にマウンドで焦りましたね」と、最後は苦笑いするしかなかった。
百戦錬磨の通算103勝左腕だけに、この結果がシーズンの結果に直結するとは思えない。「2回のような流れに乗った打線をどう止めるか。あとは自分の中でいくつか調整していけば。ヒットを出しても要所を締められる投手にならないとね」と、調整段階での焦りはない。「ぼくは打たれるのが嫌なんで」。敵地となった福岡ヤフードームで投じた97球は開幕に向けた糧となる。【為田聡史】



