<オープン戦:西武8-3広島>◇13日◇西武ドーム

 開幕ローテーションを狙う西武菊池雄星投手(20)が、5回6安打3失点で、当確ランプをともせなかった。「良くはないですよね。内容も大事ですけど、自分みたいなピッチャーは結果が大事ですから」とガックリ。次回登板について、杉本正投手コーチ(52)は「今の段階では決めていない。これだったら(試合でも)いける、という状態にならないと。チェックしてから判断します」と実戦での追試の前に“首脳陣チェック”を課すことを明言した。

 杉本投手コーチが指摘したのは、投球フォームの変化だった。春季キャンプ中は左肘の高さを上げ、ダイナミックに投げ下ろすフォームだったが、肘が下がっていた。菊池は「今日は体の開きが早かったし、(変化球を)曲げよう曲げようとして、体が横振りになってしまった」と分析したが、試合後に杉本投手コーチから「どの形がいいか、考えてきなさい」と宿題を与えられた。

 勝負球であるはずの直球を痛打された。6安打のうち、5安打が直球。新球カーブの制球が定まらず、直球に的を絞られ、ボールにいつものキレと威力がなかった。「カーブがすっぽ抜けていて、厳しかった。打たれる時の典型的な崩れ方」と悔しさをにじませた。渡辺監督は「決め手がないね。現時点での彼の力はこんなものなのかな」と厳しい評価を下した。試練を乗り越えた先にあるのは、念願の開幕ローテ。一流選手へと上りつめる登竜門がそびえ立つ。【久保賢吾】