<オープン戦:西武3-6阪神>◇18日◇西武ドーム

 西武ドラフト1位の十亀剣投手(24=JR東日本)が、シーズン開幕を前に、プロの洗礼を浴びた。オープン戦初先発で4回を8安打6失点。3回までは無失点に抑えたが、4回1死から5連続長短打を浴びるなど、打者10人の猛攻で6点を奪われた。「プロの洗礼じゃないですけど、甘い球は簡単に打たれるなと。次、同じことを繰り返さないように」と自身に言い聞かせるように話した。

 課題に挙げたのは、単調なリズムだった。7安打のうち、5安打はファーストストライク。直球が高めに浮き、低め変化球を見極められ、甘く入ったボールを痛打された。登板後は「落ち着いて投げようと心掛けたんですが。どこかで切り替えなきゃいけなかった」と反省したが、阪神打線の勢いにのまれた。4回終了後に、渡辺監督からは「けん制を入れたり、間をあけたり、自分のリズムを作るように」とアドバイスを受けた。

 オープン戦11イニング目での初失点にも、評価が揺らぐことはなかった。キャンプからの実戦でチーム随一の安定感を見せ、すでに開幕ローテーション入りは確定。渡辺監督は「(評価が変わることは)ないと思う。いい勉強をしたなと思うし、こういう経験を次に生かしてくれれば」と今後に期待した。「こんなに打たれたのは久しぶりです。でも、この時期に経験できたということをプラスに考えて。次回に生かします」と今後の糧にすることを誓った。【久保賢吾】