新人選手の契約金問題を朝日新聞に報じられた巨人の渡辺恒雄球団会長(85=読売新聞グループ本社会長)が19日、ついに沈黙を破った。都内のホテルで会食後に報道陣に対応。謝罪の要求にも応じなかったライバル社を「朝日の品格が下がった」と痛烈に批判し、法廷闘争も辞さない強気な構えを見せた。また、内部文書を流出させた人物については「泥棒だな。1人しかいない」と、前球団代表の清武英利氏(61)と決め付けた。

 -朝日新聞が報道した契約金問題に対する抗議文書の返答がきましたが

 渡辺会長

 返事になっていない。「複数の社内の情報源と内部文書によって事実が証明されている」と書いてある。複数の情報源とはだれか。まあ、ぼくも調べた。1人しかいない。内部文書は秘密文書で、これは窃盗された文書だ。つまり泥棒だな。窃盗された文書の現物を出さずに見せてくれといっても見せてくれない。

 -抗議はするのか

 渡辺会長

 もちろん抗議はする。こっちは、もうちょっと迫力のあることをやる。

 -法的措置を示唆されていましたが

 渡辺会長

 法的措置をやる前に法的措置は民事だよね。刑事もあり得る。それを今調べている。

 -内部資料の流出に関して清武前球団代表が関わっていると見る動きがありますが

 渡辺会長

 他にあるのかい。他に誰かいるのかい。全部調べたよ。内部文書の流出、これは窃盗事件になる。刑事事件だ。だから、偽計業務妨害、特別背任、元役員としては、そういうことになる。もし、それが事実だとしたら。窃盗犯の事実関係を警察にも相談しているけど、これを調べている。

 -清武前球団代表が出版した本を読んだか

 渡辺会長

 読んでない。そんなバカげたケチな本を読んでいる暇がおれにあるか。他に原発問題、TPPとか、読まなければいけない本が山ほどある。あんな下劣な人間の、あんなくだらない本を読んでいる暇はおれにはない。