<楽天3-5ロッテ>◇30日◇Kスタ宮城

 楽天が球団創設8年目で初となる本拠地での開幕戦を、白星で飾ることはできなかった。初の開幕投手を務めたエース田中将大投手(23)が6回7安打5失点(自責2)と結果は出せなかった。4失策と守備も乱れた。それでも12安打を放った打線が9回に2点差まで詰め寄るなど、最後まで諦めない粘りを見せた。

 ミスの連発に、球場を埋め尽くす楽天ファンもため息をつくしかなかった。序盤に2点を先制され、6回に自滅した。エース田中が無死一塁からバント処理を二塁へ悪送球。無死一、二塁となり、今度はフェルナンデスが同じバント処理を一塁へ悪送球し決定的な3点目を失った。この回の3失点につながり、星野仙一監督(65)は「あれだけスローイングミスをしたらダメ。あそこで3点はつらい」と嘆いた。

 ロッテ成瀬とのエース対決で投手戦が予想されたが、1回、5回と、3番井口、4番ホワイトセルの連打で失点を重ねた。中軸に打たれる負けパターンの展開で、流れを完全に失ってしまった。守備に定評のある西村、内村も失策を犯すなど、悪循環は止まらなかった。田淵ヘッドコーチは「ミスをしたら野球の神様に見放される」。守りから乱れ、自ら勝ち星を逃す形となった。

 しかし、選手は諦めなかった。成瀬を攻略できなかったが、打線は12安打を放った。開幕初スタメンの内村、牧田が2安打。9回には2死から2点差まで詰め寄るなど、昨年にはなかった終盤での執念を見せた。球場のボルテージも最高潮となった。牧田は「最後、ああいう形で打てたのは明日につながると思います」と決して下を向くことはなかった。この日も午前11時からアーリーワークを行い、バットを振り続けた効果が見えている。

 結果がすべてではあるが、144試合のうちの1試合。今年のスローガン「ともに、前へ。」の言葉通り、戦いは続く。星野監督は「負けてつながるということはないが、ヒットは結構出ていたね」と前向きに捉えた。選手、監督も口をそろえて言う。「勝って喜びを味わいたい」。今日こそその言葉を実現するため、楽天ナインは全力を尽くす。【斎藤庸裕】