<阪神3-2DeNA>◇31日◇京セラドーム大阪

 陰のヒーローは大和!

 阪神大和内野手(24)が今季初先発を果たし、追撃打で逆転劇を導いた。2番中堅で先発。2点を追う6回1死一、二塁、1ボール1ストライクから3球ファウルで粘る。最後はDeNA左腕ブランドンの内角高めスライダーに、体をクルッと回転させた。詰まりながら左翼線に運び、今季初安打は1点差に迫る適時打。チーム2本目の安打でムードをガラリと変え、4番新井の逆転打を呼び込んだ。

 「気持ちで行きました。何とか粘って、粘って。それだけです。せっかくスタメンで使ってもらったので、結果を出せて良かった」

 虎の本拠地で2年ぶりに、あの曲が帰ってきた。今季から登場曲を「宇宙戦艦ヤマト」に戻した。去年は違う曲を選んだが、5月に左肩を亜脱臼。「ケガをしてしまったんで。それに、やっぱり思い入れがある曲なんです」。09年に1軍初昇格を果たし、甲子園で打席に入った。あの瞬間、あの喜びを忘れないために。そんな思いが根底にある。

 「最初は自分の名前とかけた『ネタ』だったんです。初めて甲子園で曲が流れた時、最初は観客の方も爆笑してたんですけどね。先発して4打席目になったころには歌に合わせて合唱してくれて。鹿児島から出てきた田舎もんの名前をみんなが呼んでくれた。本当にうれしかったんです」

 今季は本職の遊撃、二塁以上に中堅での出番が増えそうな状況。試合に出たい-。決して初心を忘れずに、12年こそフル回転する。【佐井陽介】