「左頬部の骨折」で離脱中の阪神藤井彰人捕手(35)はゴールデンウイーク中の戦列復帰が見えてきた。鳴尾浜でのリハビリ3日目。キャッチボールの距離を前日までの30メートルから50メートルに延ばし、室内練習場ではストレートマシンを使っての打撃練習も再開した。今日21日にもフライの捕球やマシンのボール捕球など守備練習を再開する見込みで、今後の見通しについても「早期復帰を目指します」と宣言した。

 リハビリメニューはより実戦に近い内容に進んだ。前日19日までは患部への影響を考慮し、口を開いた状態でティー打撃を行っていた。この日は右側はかみ合わせた状態で110球を打った。

 左目の充血と顔の左側に腫れは残るが、10日広島戦で死球を受けた際に最も懸念された視力低下はなく、早期復帰への道が開けてきた。捕球練習の再開を控え「球児が170キロの球を投げなければ、大丈夫です。試合に早く出たいし、1軍に早く戻りたい」と強い意欲を語った。

 28日からは巨人(東京ドーム)中日(ナゴヤドーム)巨人(甲子園)と、対戦相手、日程両面で試練といえる9連戦が控える。若い小宮山が奮闘しているが、19日ヤクルト戦(甲子園)ではバレンティンの振り切ったバットが頭部に当たり、首脳陣はヒヤリとした。ペナントレース序盤のヤマ場とも言える9連戦だけに、守りの要の藤井彰が戻ればチームに弾みがつく。【堀まどか】