<日本ハム1-3ソフトバンク>◇2日◇札幌ドーム

 猛チャージをかけた。ソフトバンク小久保裕紀内野手(40)が今季初の4打数4安打で通算2000安打へ残り13本とした。腰痛に苦しむ通算410本塁打のスラッガーが軽打スタイルで、右前打3本と左中間を破る二塁打。8回。主将が放った4安打目の直後、江川に決勝2ランが飛び出し、チームは敵地で連勝した。

 満身創痍(そうい)の小久保は3安打を放って迎えた8回も軽打だった。「前なら絶対に狙ってたな」と振り返るように、谷元の外角直球に逆らわず右前へ転がした。4安打で流れをつくってお役御免となった直後、江川が決勝の2ラン。若き大砲を見て、少しだけ痛みが和らいだ。

 今季初の4打数4安打で大記録まで残り13本。「カウントダウンが始まる中、固め打ちできたのは大きいね。打席で数字に対するプレッシャーはまだないけどね」。うち右前打が3本。まだ腰痛が癒えていない。「バッティングの状態はいいけど体が万全でない」。4月中旬に悪化し、はり治療でごまかしながらグラウンドに立つ日々だ。

 試練の多い自らの野球人生らしい。03年に右膝に重傷を負い、1年のブランクを経て復活。昨年は2度の死球による骨折も味わった。「でも、人間って、楽しい時間より、苦しい時間の方が思い出として残るものと違うかな」。昨年12月には首の神経を圧迫していた骨を削った。首の後ろに人生8度目の手術痕を残して迎えた記録イヤーもまた、腰痛という難敵がやってきた。

 2回には今宮の犠飛で三塁からタッチアップ。ホームイン直後は痛みで顔をゆがめた。秋山監督も「大丈夫か」と状態を気にした。

 「僅差だったんでね。何とか出られる状況。明日(3日)は怖いな。ランナーで出たり、守備になると100%のプレーになるしね。でも2000本もあるし、離脱する気はないよ」

 お祝いのコチョウランを届けた日本ハム稲葉から一塁で「確実に減らしていますね」と声をかけられ、王手をかけたヤクルト宮本の存在も励ましになる。一打を一善と置き換え「一日一善で達成したい」と笑った。こよいもまた、プロ19年間、続けるケアを施し、グラウンドに立つ。【押谷謙爾】