<広島2-6阪神>◇9日◇ハードオフ新潟

 コイのユウちゃんが復活した。広島斉藤悠葵投手(24)が9日阪神戦(ハードオフ新潟)で1年7カ月ぶりに1軍登板を果たした。7回途中まで投げ2失点で負け投手になったが、先発ローテ入りへ大アピール。チームは6カード連続負け越しで今季最多借金「6」と厳しい戦いが続くが、左腕の好投は光明となった。

 コイの悠ちゃんが帰ってきた。斉藤が、10年10月6日のヤクルト戦以来、1年7カ月ぶりの1軍マウンドに立った。ハードオフ新潟は09年7月7日、同球場のオープニングゲームとなった阪神戦で6回1失点と好投し勝ち投手になった験のいい場所。そんなことも、頭から消えていた。

 2回無死一、二塁のピンチも、ブラゼルを併殺打に仕留めるなどで切り抜けた。その後は6回まで阪神打線をゼロに封じた。ストレートはほとんどが140キロ未満ながら、スライダーなどの変化球を交えて相手をいなす。7回、新井、ブラゼルに連打され1死二、三塁となったところでマウンドを岸本秀樹投手(29)に譲った。岸本が4連打され5点を失い、勝ち星どころか負け投手になったが、復活へ確かな手応えをつかんだ。

 斉藤

 次につながる投球にはなったと思う。真っすぐも変化球もしっかりコントロールできた。でも、7回までしっかり投げ切れるようにしたい。

 昨季は開幕前に背筋を痛め、肘痛にも悩まされて1軍出場がなかった。復活を期した今季も、開幕は2軍で迎えた。それでも必死で前を向いた。阪神金本知憲外野手(44)が通う広島市内のジム「アスリート」の門をたたき、ウエートトレで故障しない体作りに取り組んだ。強い球を投げることと制球力の向上という課題にも挑んだ。

 斉藤

 制球力をつけるために特にしたことはないですが、状況をしっかり見て落ち着いた投球ができるようになった。今日もそれができました。

 精神的にも成長した左腕が結果を出したことを野村監督も称賛した。「持ち味を出してくれた。ファームで結果を出した通りの投球をしてくれたね」。

 篠田純平投手(27)が2軍調整中で左腕不在の先発ローテ。斉藤も「手応えはあった」と十分食い込める内容だ。6カード連続負け越しで借金は今季最多「6」と苦しいチーム状況の中、左腕の復活が起爆剤になる。【高垣誠】