竜巻が何だ、暴風雨が何だ。和田阪神が雨中の猛特訓で、中畑DeNAに借りを返す準備を整えた。開幕カードで5分、前回の横浜スタジアムでまさかの負け越し。最下位チームに借金を抱えたままでは、交流戦に臨めない。新潟で目覚めた打線の好調維持に、悪天候の移動日練習で10日、気合を入れ直した。

 横浜の上空は暗い雲に覆われていた。気温が急速に下がり、雨や一部ではひょうも落ちてきた。関東地方は竜巻に対する注意情報が出される中、それでも、虎戦士たちはスタジアムに集結。鳥谷、平野、藤井、ブラゼル、城島、マートン、そして、新井…。新潟から陸路2時間を移動した後、主力選手たちが汗を流した。この3連戦の重要性を示すようだった。和田豊監督(49)が強調した。

 「もちろん(貯金は)ないより、あった方がいいというか、いくつあってもいいんだから。やっと流れというか、状態が良くなってきたから。横浜戦に関しては、あんまり、いい戦いができていない。だけども、いつも言うけど、しっかり、いい形で戦いたい」

 交流戦前、最後のカード。現在、貯金1のチームにとってこの3連戦は、交流戦に貯金も持って入れるか否かがかかっている。05年に交流戦が始まって以来、過去7年間のリーグ優勝チームを見ると、借金を抱えて交流戦に入っていたチームはセ・パ合わせて3例だけ。14分の3。つまり、今カードに負け越した時点で、リーグ優勝確率は2割1分4厘と下がってしまう。

 相手がDeNAというのも、重要なテーマだ。リーグ最下位の相手に対し、2勝3敗1分けと負け越している。なぜか。和田監督はある種のアレルギーが生まれつつあるのを感じていた。

 「開幕カードで1勝1敗1分けか。本当に五分って試合をしたことで次のカードに対しても、あの時のイメージで入ってしまった。今の順位どうこうじゃなく、そういうイメージになってしまうんで、早い段階でやりづらいというのを消さないといけない」

 新体制初陣の開幕カードはDeNAと延長戦での引き分けも含め、死闘を演じた。仕切り直した4月末の前回対戦では攻守にミスが出て負け越した。このアレルギーらしきものが、本当の苦手意識に発展する前に潰す必要があるという。

 「きっかけさえつかめば、一気にいけるようなところまできたんで」

 新潟で8点、6点と奪い、明らかに打線は底を脱した。自信はある。さあ、中畑DeNA退治へ。今後を占う戦いに全力でぶつかる。【鈴木忠平】

 ▼貯金がない状態で交流戦に臨み、その後リーグVを果たしたのは過去7年間で3球団。07年日本ハムは借金2(21勝23敗3分け)、08年巨人は借金3(20勝23敗1分け)、11年中日は借金1(11勝12敗1分け)からそれぞれ挽回しリーグ制覇した例しかない。