<ロッテ6-4ソフトバンク>◇11日◇QVCマリン
敗戦の中で一瞬だけ輝いた。ソフトバンク内川聖一外野手(29)が横浜時代以来となる3年ぶりの2試合連続アーチを放った。2点を追う6回1死。成瀬の外から入るスライダーにヘッドを走らせ、とらえた。左翼スタンドで弾む2号ソロ。「バットの芯に近いところでとらえた感触はありましたね」。1点差に迫る貴重な仕事だった。
夜空に“大当たり予告”があった。QVCマリンで毎週金曜日のロッテ戦と言えば、花火。5回終了時にバックスクリーン後方に上がる吉兆にほくそ笑んだ。「昨日も神戸で花火を見た直後に打ったんですよね。実はちょっと意識してました。自分のバットで花火を上げてやろうと」。10日オリックス戦もほっともっと神戸で5回終了時に花火が打ち上がり、直後の6回に1号2ランを放っていた。
8回の最終打席では左前腕に今季初死球も当たった。「リストバンドの上の辺り。少し切れてます」と大事にいたらなかったものの、表情はさえない。4位楽天に2・5ゲーム差にされたことはもちろん、自分の打撃に納得感が得られないからだ。
「芯に当たるようになってきたのは打者として最低限ですが、これが続かないといけない。1日良かった、ではいけないので」
昨年の首位打者はここまでリーグ7位、チーム首位の打率3割2分1厘と快走中。ただ、結果と内容がシンクロしない現実に危機感を持っている。王球団会長も「打撃はうなぎと一緒。つかんだと思えば逃げるの繰り返し」と口酸っぱく言う。高次元の悩みを抱える男が2本の放物線で、うなぎのしっぽをギュッとつかむ。【押谷謙爾】
▼ソフトバンク内川が2試合連続本塁打。横浜時代の09年8月12日ヤクルト戦から3試合連続で記録して以来、3年ぶり。自身8度目。



