<広島1-0中日>◇11日◇マツダスタジアム

 今季初の竜倒だ!

 広島大竹寛投手(28)が、7回5安打無失点の粘投で3勝目を挙げた。128球は右肩の故障以降では最多で、120球以上投げたのは10年6月12日西武戦(西武ドーム)以来2年ぶり。最速は147キロをマーク。ここ2戦は5回持たずに降板していたが、三度目の正直で奮起。開幕以来5連敗していた中日に、今季初めて土をつけた。

 未知の世界に突入した。6回を終えて108球。大竹に迷いはなかった。「行きます」。7回のマウンドに向かった。2死から大島に中前打を許しながら、球速は147キロを計測。その走者の盗塁を白浜が刺し、任務を終えた。7回で走者を許さなかったのは、4回のみ。5安打無失点で3勝目を手に入れた。

 大竹

 何が良いか自分でも分からないですけど、1球1球、1アウトずつと思って投げました。5回まで投げられるかなと思いましたけど。(5回以降は)ある力を振り絞りました。(128球は)投げた感じはしないですね。

 10年のキャンプで右肩を故障して以来、最多の128球を投げても、違和感はなかった。120球以上投げたのも、10年6月12日西武戦(西武戦)以来2年ぶり。マウンド上では、不安はなくなっていた。

 三度目の正直だった。過去2戦は5回を持たずに降板。「腕を振り切れていなかった。カーブもボールになると効果がない」。過ちは繰り返さない。この日は、カーブが最遅97キロ。最大50キロの緩急差を駆使し、三振も7個奪った。

 実力は誰もが認めるところ。通算2000安打、200勝、250セーブの達成者が集う名球会でも、話題の的になる。「大竹はどうしているんだ」。「あいつなら20勝できる」。偉人たちでさえも、能力にほれ込む逸材だ。

 チームは4月24日の阪神戦(甲子園)以来となるカード頭での白星。開幕戦から1分け5敗と苦しめられていた中日に今季初勝利。次は6カード続く負け越しを止め、心新たに交流戦を迎える。【鎌田真一郎】