<DeNA1-3阪神>◇11日◇横浜

 「8回の男」が完全復活だ。阪神榎田大樹投手(25)が1発出れば同点の場面で登板してピンチを救った。8回、完封ペースだった能見が1点を奪われ、なお2死二塁。今のDeNAで最も怖い筒香を迎えた場面で、ベンチは榎田をマウンドに送った。

 「イメージ的には悪くなかった。場面、場面を考えて思い切りいきました」

 内角速球で追い込むと最後は外角低めいっぱいのスライダーで見逃し三振に仕留めた。大胆にして細心の投球。1発のある筒香に対し、バットに当てさせることなく最高の結果を出した。

 ゴールデンウイークの9連戦では、3試合連続で複数安打&四死球を許すなど、不安定な場面が目立った。だが、藪投手コーチは「勝ちパターンで投げないといけない投手。決して状態は悪くない」と「8回=榎田」への信頼を強調した。それに応えるように8日からの広島2連戦では8回を完璧に抑えた。この日は久しぶりに走者を置いてのマウンドだったが、復調した姿を見せた。

 こうなれば、最終回は守護神の藤川だ。ラミレス、中村、下園を寄せつけることなく3人斬りで9セーブ目。「相手が終盤に強いというのは知っていた。集中力を持って、注意深くいくところもあるけど、中途半端にいくとやられるので。明日も大事に戦いたい」。終盤、何が起こるか分からないと言われる“ハマスタ劇場”だが、榎田、藤川の前では何のドラマも起こらなかった。【鈴木忠平】