<DeNA3-8阪神>◇13日◇横浜

 7番降格した阪神クレイグ・ブラゼル内野手(32)が、意地の2点打でチームを乗せた。初回、2点先制し、なお2死一、三塁。国吉の高めに大きく外れる149キロ直球に向け、丸太のような両腕を伸ばした。真っ赤な顔で強引にフルスイング。大飛球が右中間奥に弾んだ。「昨日、三浦投手にいい投球をされたし、早い回に点がほしかった」。前日12日はDeNA三浦に8回終了まで無安打投球を許した。重苦しい敗戦から一夜明け、早めの仕掛けを狙っていた。

 特別な1日に燃えていた。「母の日は特別だよ。母は世界で一番大事な人の1人だから。母は僕以上に野球が好きだし、打てて良かったよ」。練習中から1人、「母の日カラー」で全身武装した。この日のためだけにピンクの打撃用手袋、リストバンドを発注。なんと薄ピンクのバットまで作ってもらい、フリー打撃で使用した。

 ただ、ピンクバットはプロ野球規則で認められない色で試合使用はNG。「何故使えないんだろう。残念だよ」。熱い思いは通常バットに込めた。これで、「母の日」は計15打数7安打、2本塁打、5打点。10年には広島前田健から2打席連発も披露している。

 最下位DeNA3連戦に今季初めて勝ち越し、貯金2で交流戦に突入する。この日までデーゲームは3勝10敗1分け。チーム打率1割9分2厘ともにリーグ最下位にあえいでいたが…。強烈な目覚まし時計、ブラゼルが「昼寝の虎」をたたき起こした。【佐井陽介】