<阪神1-4日本ハム>◇17日◇甲子園

 ニューフェースが昼も夜もヒットを飛ばした。日本ハムからトレード加入した阪神今成亮太捕手(24)が、古巣相手に虎初安打を放った。先頭の9回。増井の外角141キロフォークに崩されながらも、しぶとく右前に運び、チャンスメーク。前日16日は代打に指名されたが、すかさず代打の代打を送られ、1度もバットを振る機会はなかった。ホロ苦デビューだっただけに、うれしい初安打だ。

 「状況的に3点ビハインドだったので、打つというより出塁を心がけました」

 実は、増井とは日本ハム時代にバッテリーを組んだことがない。交流戦開幕前日の15日、室内練習場で「対戦が先になりそうだな」と談笑。打たれた増井は「打つなよって言ったんですけど、打たれちゃいました」と、苦笑いで振り返った。

 甲子園でカクテル光線に照らされる数時間前、ウエスタン・リーグ中日戦(鳴尾浜)で“虎初安打”を記録。親子ゲームでHランプをともした。8日に1軍昇格も出場機会に恵まれなかったが、打てる捕手がいよいよ本領発揮だ。

 8回からは同期生の鶴とのコンビでタテジマ初マスク。2回を17球でパーフェクトに抑えるリードも光った。「4-1だったので、1発をケアして先頭を大事にという気持ちでやりました」。パを知る今成が、交流戦で猛虎の秘密兵器となる。【岡本亜貴子】

 ◆今成亮太(いまなり・りょうた)1987(昭62)年10月6日、埼玉県生まれ。浦和学院から、05年高校生ドラフト4巡目で日本ハムに入団。父は元阪神スカウト、今成泰章氏(現日本ハムスカウト)。4月28日に若竹との交換トレードで阪神に移籍。178センチ、80キロ。右投げ左打ち。