仙さんよろしく、楽天戦から和田阪神が再発進する。流れを変えたい和田豊監督(49)は、こちらも元監督の「野村の考え」を打力回復のベースとして、星野楽天にぶつかる。

 試練を乗り越えるには、絶好の相手かもしれない。和田監督は03年、当時の星野監督を支えるコーチとして優勝を経験した。かつての指揮官と初めて公式戦で戦う。

 「すごく楽しみというか、自分がコーチしていた時の監督と試合ができるわけだから。楽天は、チーム状態良さそうだけどね」

 相手はここ7試合で6勝1敗。一方、和田阪神は交流戦を2連敗でスタートした。特に打線は2試合連続で1点止まり。18日、全体練習開始前にブラゼルが特打を行った。現状を象徴する光景だった。

 「練習ではそんなに悪くないからね。打席での心構えというか…。打撃練習ではいいんだけど試合になってボール球を振っているから。スタメンから外すか?

 そういう選択肢もある。必ず外すとかじゃなく、いろいろなやり方はあると思う。普通に出て、普通に4打席立っても、上がってこないだろう。練習方法なのか、刺激なのか」

 スタメン落ちの危機にあるブラゼルだけでなく、指揮官は打線全体に同様のことが言えるという。

 「打線の状態は決して悪くない。卵に例えるなら、一生懸命に(内から)殻をたたいても割れない状態。やみくもにたたいても割れない。割るためにどうしようかということ。方法論として考えないと」

 そこで引き合いに出したのが、選手、コーチとして指導を受けた野村元監督の言葉だった。

 「野村監督が言っていたけど『2段構え』ということ。直球狙いにしても、どこの直球を狙うのか。アウトコースからインハイまで全部狙っていたら、打てない。ターゲットを小さくしていかないと」

 殻を破る1つのヒントとして、狙い球の絞り方を例に挙げた。打倒星野に「野村の考え」を用いる。「百試千改」。100回試し、1000回改める努力を心に刻む和田監督らしい考えだった。殻を破るために、その方法論を追求していく。【鈴木忠平】