<ロッテ5-1ヤクルト>◇23日◇QVCマリン
ロッテ今江敏晃内野手(28)が主将として見せ場をつくった。5回1死一、二塁。外角低めに沈むヤクルト赤川のシンカーを粘り腰でライト前へ。チームトップの15打点目となる先制適時打で、打線を目覚めさせた。「打点が多いのは、みんなにおんぶに抱っこをしているから。みんなが得点圏に回してくれる」。得点圏打率2割2分9厘と決して高くはないだけに、仲間に感謝した。
今季から主将に就任。PL学園高時代以来だ。高校3年時は部内で暴力事件が発覚し、甲子園出場の夢が絶たれた。心に傷がある中での大役。当初は「連敗したらミーティングを開いて、何を言おうか」と考えていた。だがチームも好調でその必要もない。「僕も調子が悪くて、言っても説得力がない」と苦笑いする。
ヤクルトにはリーダー、野球人として尊敬する人がいる。高校の先輩宮本。「1軍に出始めた05年に『投手の足元を狙えば2割5分打てる』と助言をもらった」。その後、会うたびに2人の会話は「足元を狙っているか?」。この日は攻撃中も宮本の守備姿勢を観察した。自分とは正反対の右足を前に出し、三遊間方向に半身に向くスタイル。「三塁走者になった時に聞こうかと思った。明日聞いてみます」。リーダー論を交わしたことはないが、すべてが手本になる存在だ。
「主将らしいことはしていない」と言うが、この日は8回にロサがピンチを迎え、言葉をかけた。「ランナー、ノー!
ワンタイム、ワンタイム」。つたない英語で「走者を気にするな。アウト1つずつだ」と伝えた。主将としての自覚がある。今季初のお立ち台で今江のユニホームの胸部分にあるCマークが輝いていた。【広重竜太郎】




