<楽天0-3中日>◇24日◇Kスタ宮城
杜(もり)の都に帰ってきた。仙台出身の楽天小山桂司捕手(31)が中日2回戦(Kスタ宮城)に「8番捕手」でフル出場。骨折で離脱した正捕手嶋に代わり、移籍後初めて本拠地でプレーした。今年1月に中日から移籍し古巣相手の1戦となったが、白星で飾れなかった。故郷で勝利をつかむのは、これからだ。
仙台の野球好きには特別な存在である中日山崎を迎えても、小山桂は動じなかった。2回だ。ブランコに先制2ランを打たれ、なお無死一塁。昨季まで楽天を支えてきた大砲の登場に、楽天ファンからも歓声が起きた。それでも「内を攻めないと」と強気を崩さなかった。カウント1ボール2ストライクからの5球目。先発ヒメネスにインハイを要求し、146キロで山崎をのけぞらせた。「内角はないと思わせて、もう1球狙った」と次もインハイ148キロ。バットを砕き一ゴロに仕留めると、山崎に送られた以上の歓声を浴びた。
突然のスタメンマスクだった。正捕手嶋の骨折が判明。全治1カ月の診断で、2番手捕手の小山桂に出番が回ってきた。移籍後、Kスタ宮城でプレーするのは初めて。スタンドに仙台市内に住む姉も駆けつけ「張り切りました」。だが、計3失点の敗戦に「自分のやることをやろうと。でも、今日は出来なかった。次に出来るようにしたい」と反省した。
太白区の八木山で育った。動物園にベニーランド。仙台の子どもなら1度は訪れたことのある緑豊かな地域で、すくすくと大きくなった。中学で強肩捕手として注目され、高校は秋田に進学。プロは北海道に名古屋で故郷とは縁がなかったが、今年1月に楽天へのトレードを告げられた。突然だったが、「運命ですね」と口にした。
錦は飾れなかったが、すぐ次に目を向けた。試合中、ヒメネスとサインが食い違う場面があった。「明日、話し合います」と修正する。この日は悔しさが残ったが、仙台でマスクをかぶる機会は増えるはず。生粋の仙台っ子・小山桂が、楽天投手陣を引っ張っていく。【古川真弥】
◆小山桂司(おやま・けいじ)1980年(昭55)11月19日、宮城県生まれ。秋田経法大付-秋田経法大(中退)-シダックスを経て、05年ドラフト5巡目指名で日本ハムに入団。08年に戦力外通告を受けるも、同年合同トライアウトから中日入り。中日では主に第3捕手としての起用で、11年は51試合に出場し打率2割8分をマーク。日本シリーズでも2試合マスクをかぶった。今年1月に金銭トレードで楽天へ移籍。175センチ、81キロ。右投げ右打ちで、遠投は110メートル。



