<ヤクルト1-7楽天>◇28日◇神宮
クラブハウスへ戻る楽天大久保博元打撃コーチ(45)の口調は熱っぽかった。「抑えられていても、選手が慌てない。粘りながら対策が取れている」。6安打7得点と効率よく、球団史上初めて残塁0で勝利した。4回までヤクルト増渕に無安打だったが、5回の攻撃前、円陣を組み対策を再確認。直後、3安打3点で増渕をKOした。
キャンプから、1、2軍の垣根なしに取り組んできたことが選手に浸透してきている。象徴的なのが先制打の枡田だ。5回1死一、二塁、「直球に振り負けないように」初球を打ったが「前の打席が大きかった」。3回先頭で空振り三振も、ファウル7つで10球を放らせた。「いろんな球種が見られ」、直球に「振り負けない」スイングを思い出した。
アーリーワーク(早出練習)では各自がフリー打撃の最後に数球、あえてファウルを狙う。「2ストライクから安打の確率は低い」と同コーチ。追い込まれたら粘って四球の作戦が浸透しているからこそ、枡田のような「副産物」も生まれる。四球の数も昨年の1試合2・13個から2・52個に増えている。
松井、嶋、鉄平、牧田。離脱者が続き、顔触れの知名度は落ちた。1軍に若手が増えたが、1試合平均得点は3、4月の2・9点から5月は3・7点に上昇している。枡田、ダメ押し3ランを放った中村とも、今季は2軍の方が長い。同コーチは「(田代、礒部両2軍打撃コーチが)辛抱強く教えてくれるから、1、2軍とも同じスタイルで戦える」と誇らしげだ。楽天の貯金は今季最多タイの4となった。【古川真弥】




