阪神岩田稔投手(28)がロッテ打線の軸をかみ砕く。今日の先発を控えた29日、甲子園球場で指名練習に参加。昨季の交流戦で対戦し、痛恨の3ランを被弾した井口封じを誓った。パ・リーグ首位を走る敵の主砲にリベンジし、チームに勢いをつける。

 1年の時を経て、リベンジの機会が巡ってきた。岩田は今日30日に先発するロッテ戦(甲子園)を前に、耳に残る痛恨の打球音を思い返していた。

 岩田

 去年やられていますからね。ロッテはきっちり役割分担したことを果たしてくるチーム。走者をためて打たれたので、ためないことです。

 忘れもしない悔しい記憶だ。昨年5月26日、場所も同じ甲子園。先発した岩田は、1回に味方の守備の乱れと自らのエラーで2人の走者を背負い、3番井口に左翼へ3ランを浴びた。7回を投げ、失点は初回だけ。試合は1-4で敗れ、負け投手になった。

 井口は左腕キラーだ。今季も対左投手は3割1分8厘(同右2割8分6厘)と得意にしている。しかも、2戦連発中と調子は右肩上がり。今回の対戦でも、井口をどう抑えるかが勝負のキーポイントになる。藪投手コーチも「井口は核になる選手だと思うし、その前に走者を置かないことだね」と岩田と同様の対策をイメージしている。

 打者だけではない。投げ合うグライシンガーは交流戦2試合で無失点投球を続ける難敵だ。

 岩田

 先に点をやらないことが基本。結果的に投げるイニングをのばせれば最高です。そうすれば中継ぎ陣も休ませられる。そのためには1人1人にしっかり投げないといけない。

 今季は「先発投手として仕事ができた試合がない」と自省するだけに、完投することを目指す。藪コーチは「点取りゲームにはならないと思うので、前半しっかり守って後半勝負になるのでは」とみる。

 我慢比べに勝てるか。今季、岩田は8試合に投げ3勝5敗。味方が先制すれば3勝、先制を許すと5敗。傾向は明らかだ。相手の得点源・井口を封じ、耐えて投げ合いを制し、ロッテに勝ちきってみせる。【高垣誠】