<中日2-1楽天>◇9日◇ナゴヤドーム
完投しても勝てなかった。楽天塩見貴洋投手(23)が中日4回戦に先発。8回を投げきり2失点に抑えたが、援護なく6敗目を喫した。1回、先頭荒木にソロを浴びる不安定な立ち上がり。中盤は持ち直したが、1-1の6回2死から和田に決勝打を許した。5勝6敗と、自身は黒星先行。チームは2連敗で、最大4つあった貯金がなくなった。
塩見の124球目。中日和田をインハイ141キロで空振り三振に斬った。8回を投げきった瞬間、左腕はマウンド上でほえ、珍しく感情をむき出しにした。球界屈指のバットマンとの対決。最終打席は抑えたが、前打席に打たれ、試合に負けた。「打者がうまかった。うまかったですが、もうちょっと低くて良かった」。反省の言葉を続け、“1球の重み”を感じた場面を振り返った。
同点の6回だ。2死まで簡単に奪ったが、大島に中前打を打たれた。二盗を許し、打者和田。カウント2ボール2ストライクから決めにいったフォークだった。真ん中低めのボール球。だが、ワンバウンドまではいかない。拾われた。中前へ抜ける決勝打となった。「1球で負け投手になる。その重みを感じないといけませんね」と敗因に正面から向き合った。
これで5勝6敗。黒星が上回ったが、一見、不名誉な数字にも2年目の成長が見られる。今季11試合目の登板だったが、全てで勝ち、負けを記録。勝敗の責任を負っている。佐藤投手コーチは、貯金がないことに「評価は出来ない」としながらも、「先発は早い回で降板すれば、勝ち負けなしとなることが多い。7回ぐらいまで投げているということではある」と分析した。今季ここまで5回を持たずに降板したのは1度だけ。1試合平均で6回2/3以上、投げている。良くも悪くも、先発投手として最低限の仕事はしている。
それでも、星野監督には不満が残る。「同じやられ方をしている。2アウトからな」と決勝打の場面に注文を付けた。完投2失点にまとめただけに、6回の詰めの甘さが悔やまれた。塩見は「反省して次に生かしたい」と受け止めた。負けを糧に出来るかどうか、次回登板の結果で示す。【古川真弥】



