<西武2-0阪神>◇13日◇西武ドーム
西武中村剛也内野手(28)が新記録を打ち立てた。阪神戦の4回、安藤のカーブを捉えて左中間へ先制の13号ソロ。今年の交流戦では通算12本目のアーチをかけた。24試合制となった07年以降では、07年ローズ(オリックス)ら3人の11本を抜く最多本数。セ6球団すべてから本塁打を放った。主砲の1発でチームは3連勝を飾った。
現行制度での交流戦新記録にも、西武中村の中では“3位タイ”だった。「1位じゃないですよ。(李)スンヨプさんが(36試合制の06年に)16本打っているんで。試合数の違いは関係ないですよ。144試合じゃなくても、55発、打っている人がいますから」。06年リグス(ヤクルト)の13本に次ぎ、12本は3位タイ。「55本塁打」を掲げるアーチストが見据える先は、もっと上だった。
中村らしい滞空時間の長い放物線だった。4回1死、阪神安藤のカーブを左中間席に運んだ。07年以降では新記録となる6カード連続弾で、セ・リーグ全球団制覇を達成。「(本塁打が)出過ぎっちゃ、出過ぎですけど。(量産の要因は)セ、パの違いよりも自分自身の(状態の)違い。普通の状態が続いていると思ってやっています」とサラリと言った。
ウエートトレーニング全盛の中、器具に頼らない体作りで破壊力を発揮する。公称175センチ、102キロ。筋トレに取り組まない理由を「僕の場合は歩いてるだけで筋トレをやってるのと一緒なんで」と笑う。4295グラムで生まれ、幼稚園で足のサイズが20センチ超え。親からもらった大きな素材を、よく食べ、バットを振り込み、球界を代表するホームランバッターへと完成させた。
破壊力のすごさを物語る逸話がある。中学時代、バッティングセンターでの練習中、新しく購入したバットに、1週間でひびが入った。1度交換したが、また1週間で亀裂。父重一さんは「(店の人からは)『いったい、何をやらせてるんですか』って言われて。バッティングセンターの人も、びっくりしてた」と回想。打ち返した球も次々に破れ、「ボールは壊れるもんやと思ってた」と仰天の言葉で振り返った。ボールをバットに乗せる技術も秀でるが、この破壊力こそが、本塁打を生む源になる。4、5月は苦しんだが、6月は7勝2敗。主砲の大爆発とともに、チームも勢いに乗ってきた。【久保賢吾】
▼中村が今季交流戦で12本目の本塁打。交流戦のシーズン最多本塁打は36試合制だった06年李承■(巨人)の16本だが、24試合制となった07年以降で12本は07年ローズ(オリックス)ら3人の11本を抜く最多本数。今季の交流戦で1発が出なかったのは5月22、23日巨人戦と同27、28日阪神戦だけで、同30、31日広島戦からは6カード連発。3連戦の36試合制では06年リグス(ヤクルト)が9カード連続本塁打を記録も、2連戦の24試合制の交流戦で6カード連続は初めて。※■は火ヘンに華



